初心者向け家庭菜園に挑戦!栽培の流れ

野菜を栽培するにあたって、タネまきから収穫まで一連の流れをまとめています。
各作業について、その目的・作業内容の解説をしているので、参考にして下さいね。
植える計画をたてる
畑をどのように分けて、どこに何を植えるかを考えます。
1年のスケジュール考えて立てるようにします。
1年間のスケジュール作成及び区分け
畑を分ける: 根菜、葉物、実野菜、その他のエリアに畑を区分けする。
季節ごとに植えるものを決める: 春〜夏にかけて収穫する野菜や秋〜冬にかけて収穫する野菜
コンパニオンプランツ
コンパニオンプランツとは?
一緒に植えることで、病害虫予防や生育促進などの効果があり、相互に良い影響を与える植物の組み合わせを指します。
- 例)トマトとバジルのコンパニオンプランツ:
- 害虫予防:バジルはトマトの近くに植えることで、トマトに害を与える害虫を遠ざける効果があります。バジルの香りが虫を忌避するためです。
- 成長促進:バジルがトマトの成長を助けるとされています。バジルがトマトの根に良い影響を与え、トマトの収穫量や品質が向上することがあります。
- スペースの有効利用:トマトとバジルは共に夏野菜であり、一緒に植えることで限られたスペースを有効に活用できます。

種苗の購入
栽培する野菜の「種苗」を入手します。
ホームセンターや園芸店にいくと、いろいろな品種のタネや苗が売っています。
初心者の方はまずは『トマト』『キュウリ』『ナス』などの
定番品種を選ぶことをオススメします。
もし、少量から始めてみたい方はダイソーで購入するのがオススメです。

苗から育てるメリット・デメリット
メリット
- 育苗の手間が種よりかからない
- 苗が販売しているタイミング=植えるタイミングになっている
デメリット
- 1株当たりの単価が高い
- 品種が定番中心
タネから育てるメリット・デメリット
メリット
- 1株当たりの単価が安い
- 数多くの品種から選べる
- 大量栽培が出来る
デメリット
- 育苗の手間は掛かる
- タネを蒔くタイミングを間違えると発芽しない
- タネが余ることがある。
余ったタネの保存について
- 適切な保存:高温と湿気を避け、低温低湿度の状態で保管します。
- 紙で包む:新聞紙などでタネを包んだり、封筒などの紙袋に入れておくことで湿気を吸収しやすくなります。
- 保存場所:冷暗所、例えば家庭の冷蔵庫が適しています。
これで、次回も使えるように余ったタネを適切に保管できます。
家庭菜園を楽しむ際にぜひ試してみてください! 🌱😊
土作り・畑の準備やプランターの準備
土作り
作物を健康に育てるためには、タネまきや苗の定植前に「土作り」を行い、適切な土壌環境を整えることが重要です。
- 酸性度(pH)の調整 石灰を加え、土壌の酸性度を適切に調整します。
- ふかふかの土づくり 堆肥を投入して土を柔らかくし、通気性や保水性を向上させます。
- 必要な養分の補給 元肥を施して、作物の生育に必要な栄養分を加えます。
- 畝立て(必要に応じて) 作物の種類や栽培方法に合わせて畝を立てて準備を整えます。
タイミング これらの土作り作業は、作付け(タネまきや苗植え)の数週間前から段階的に行うのがポイントです。
石灰を使って土の酸性度(pH)を調整します。作物ごとに適した酸性度があり、
これを整えることで作物が健やかに育つ環境を作れます。
堆肥を入れて土をふかふかにします。土壌の質が向上し、
作物の根が伸びやすくなります。根野菜などは真っ直ぐきれいに育ちますね
元肥を入れて、土に必要な養分(窒素、リン酸、カリウムなど)を補います。
必要に応じて畝を立てます。
タネまき・育苗・植え付け
野菜の栽培には2つの方法があります。
直播き栽培方法
畑やプランターの土に直接タネをまく「直播き栽培」。
発芽率にばらつきがあるため、多めにタネをまいて発芽後に間引くのが基本です。
タネのまき方には「すじまき」「点まき」「ばらまき」の3つの方法があります。
すじまき
すじまきは、畝(うね)や溝に沿ってタネを列状にまく方法です。
- 手順: 畝や溝を作り、そこにタネを均等にまきます。
- 適した野菜: ほうれん草、にんじん、ネギなど
- メリット: 発芽が均一になり、苗の間引きや管理がしやすい
点まき
点まきは、一定の間隔ごとに種を少しずつまく方法です。
- 手順: 畑に点々と穴を開け、その中に2〜3粒ずつタネをまきます。
- 適した野菜: キュウリ、カボチャ、トウモロコシなど
- メリット: タネの無駄が少なく、適切な間隔で発芽する為、間引きが不要な場合もある
ばらまき
ばらまきは、広い範囲に種をばらまく方法です。
- 手順: 広い面積にタネを均等にまき、土をかぶせます。
- 適した野菜: レタス、キャベツ、ルッコラなど
- メリット: 一度に広い範囲にまけるため、労力が少なく済む

移植栽培方法
苗を購入したり、育苗箱やポットにタネをまいて苗を育ててから、畑に植え付ける
「移植栽培」。
定植(ていしょく)
畑に苗を植え付けます。
株の根元を手で押さえ、逆さにして苗をポットから外します。
土を崩さずそのまま植え付けます。
その野菜に適した株間をとって、1株ずつ植え付けます。緩やかな山を作るように土を被せたら、土を軽く押さえ、たっぷりと水をやっておきましょう。

畑に植える場所を決めておきます。
購入したポッド苗が埋まるくらい穴を掘っておきます。
掘った穴へ水を溜め、水が染み込むのを待ちます。

株の根元を手で押さえ、逆さにして苗をポットから外す。
ポッドから外した苗は土を崩さず、そのまま植え付ける。

ポットの土と畑の土が同じ高さになるように植える。

管理作業
苗を植えてから収穫まで、日々の管理作業には次のようなものがあります。
マルチング

- 雑草の抑制: マルチングで土を覆うことで、雑草の成長が妨げられます。
- 土の乾燥防止: 蒸発を抑えて水分を保つので、土が乾きにくくなります。
- 温度の調整: 寒い時期には土を暖かく保ち、暑い時期には熱くなりすぎないようにします。
- 病害虫対策: 雨で泥が跳ねない為、作物と直接触れないので、病気や害虫のリスクが減ります。
素材としては、黒マルチ(プラスチック製)、わら、木のチップ、腐葉土などが使われます。
支柱立て・誘引


支柱立て
- 支柱の選び方:
- 素材: 竹や金属製、プラスチックなど用途に応じた丈夫なものを選びます。
- 長さ: 作物が成長した際の高さを考慮して選ぶ(例:トマトなら2m程度の支柱)。
- 設置方法:
- 支柱を地面に20〜30cmほど差し込み、しっかり固定します。
- 作物の生育方向や配置に合わせて、1本または複数の支柱を使い分けます
- 支柱の配置:
- 風や雨に耐えられるように、間隔を適切に調整しながら配置します。
誘引
- 目的:
- 作物の茎や枝を支柱に沿わせることで、倒伏を防ぎ、日当たりや風通しを改善
- 病害虫のリスク軽減や収穫の作業効率化
- 方法:
- 素材: 柔らかいひもや専用クリップを使用します。伸縮性のある素材を選ぶと、茎が成長しても締め付けすぎる心配がありません。
- 結び方: 茎を傷つけないよう、少しゆるめに結びます。
- タイミング:
- 作物の成長に合わせ、定期的に誘引を行います。特に枝が伸びる時期にはこまめな調整が必要
病害虫対策
病害虫対策についてもう少し詳しく説明します:
1. 環境を整える
- 風通しの確保: 植物の間隔を広げたり、支柱を使って枝葉を広げることで湿気を減らし、病気の発生を防ぎます。
- 適度な水管理: 土が乾きすぎたり湿りすぎたりしないように、水の量やタイミングを調整します。
2. 予防策を取る
- 防虫ネットやマルチング: ネットで物理的に害虫を防ぎ、マルチングで土壌を清潔に保つことが効果的です。
- 輪作(ローテーション): 同じ作物を同じ場所に植えるのを避け、病害虫のリスクを減らします。
3. 作物の健康を守る
- 元気な土づくり: 堆肥や有機肥料を使い、栄養たっぷりの土壌を作ることで作物の免疫力を高めます。
- てんとう虫などの天敵の利用: 害虫を食べる生物を活用して自然にコントロールします。
4. 観察と早期発見
- こまめなチェック: 毎日作物の様子を観察し、病気や虫の発生を早めに見つけます。
- 取り除く: 見つけた害虫は手で除去する、小さな異常でもすぐに対処することが重要です。
5. 必要に応じた対処

- 自然由来の農薬: ニームオイルや酢など、環境に優しい資材を使うことがおすすめです。
- 農薬の使用: 被害が深刻な場合には、指示通りに正しく農薬を使用します。
これらの方法を組み合わせて、環境に合った対策を取ることで作物を病害虫から守ることができます。
収穫
作物が収穫適期を迎えたら、最もおいしいタイミングで収穫しましょう。



収穫時期を過ぎると固くなったり風味が落ちることがあります。