秋から始めるの家庭菜園——おすすめ野菜10選と家庭菜園カレンダー

冬のいろはに農園風景
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こんにちは、いろはに農園のいろはにです。
秋風が心地よく吹き始めると、畑やプランターでの作業もぐっと快適になりますね。

夏の暑さで体力を消耗しやすかった方も、秋冬の涼しい時期ならじっくりと野菜づくりを楽しめます。

今回は、秋から始められる家庭菜園にぴったりの おすすめ冬野菜10選 と、便利に活用できる 栽培カレンダー をご紹介します。初心者の方でも育てやすく、食卓を彩るお野菜ばかりですので、ぜひ参考になさってくださいね。

冬野菜づくりの基本(畝づくり・資材)

土と日当たりの条件

  • 冬は日照時間が短くなるため、日当たりのよい畝を優先します。
  • 土は排水性と保水性のバランスが大切。未熟な堆肥は冷えを招くので完熟堆肥を控えめに。
  • 目安のpHは6.0〜6.5。苦土石灰はタネまきの2週間以上前に散布すると安心です。
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防寒・防霜の基本

  • 霜柱や北風から守るため、不織布トンネルベタ掛けを活用。
  • 地温を保ちたい畝はマルチング(黒マルチ/敷き藁)で保温・泥はね防止に。
  • 乾燥しやすい時期は朝の軽い灌水で地温を上げ、夕方の水やりは控えめに。
注意点

夕方にたっぷり水をあげてしまうと、夜の冷え込みで土が冷たくなり、野菜の根が弱ってしまうことがあります。

👉 ポイントは「朝に軽くあげて、夜は控える」。これだけ意識すれば大丈夫です。

冬野菜おすすめ10選

ダイコン

タネまき・収穫の目安

  • タネまき:8月下旬〜9月中旬
  • 収穫:11月〜翌1月(畝での立て置き可。強い霜が続くときは掘り上げて保存)

畑づくりと管理

  • 深くまで耕し、石・硬い土塊を除去すると真っ直ぐに育ちます。
  • 1か所に3〜4粒点まき→本葉4〜5枚で1本立ちに。
  • 肥大期の過湿は裂根の原因。畝はやや高めに。

よくある失敗と対策

  • 又根・割れ:未熟堆肥や石、乾湿差が原因。畝の均一化と水やりの安定を。
  • 害虫:初期はベタ掛けで予防。

ハクサイ

タネまき・収穫の目安

  • タネまき:8月下旬〜9月中旬(ポット育苗→本葉4〜5枚で定植も可)
  • 収穫:11月〜12月(中晩生は年内〜年明けすぐまで)

畑づくりと管理

  • 元肥はやや多め。結球開始時に追肥+土寄せで肥料切れを防止。
  • 外葉が虫に食われると結球力が落ちるため、初期は寒冷紗を。

よくある失敗と対策

  • 結球しない:苗の老化・肥料切れ・密植が原因。適期定植と株間確保を。

ホウレンソウ

タネまき・収穫の目安

  • タネまき:9月上旬〜10月下旬(トンネル保温で11月上旬まで可)
  • 収穫:11月〜翌1月(遅まき分は2月まで)

畑づくりと管理

  • 発芽を安定させるため覆土は薄く、鎮圧をしっかり
  • 乾燥に弱いので、まき床は播種前後に十分潅水
  • 間引きで株間を広げ、日当たりを確保。

よくある失敗と対策

  • 発芽不揃い:高温期の早まき・乾燥・覆土厚すぎが原因。

コマツナ

タネまき・収穫の目安

  • タネまき:9月上旬〜11月下旬(トンネルで12月上旬まで可)
  • 収穫:11月〜翌2月(若採り〜株取りまで幅広く)

畑づくりと管理

  • 条まきで段階的に播くと収穫が途切れません。
  • 低温期は肥料の効きが鈍いので、少量の追肥を複数回

よくある失敗と対策

  • 徒長:密播・過多窒素・日照不足。まき直しも早めに判断。

ブロッコリー

タネまき・定植・収穫の目安

  • 育苗(タネまき):7月下旬〜8月
  • 定植:9月上旬〜中旬
  • 収穫:12月〜翌2月(品種・栽培環境で変動)

畑づくりと管理

  • 肥料を好むので元肥しっかり+追肥2回が基本。
  • 倒伏防止に土寄せ、寒風の強い畑は支柱も有効。

よくある失敗と対策

  • 花蕾のばらけ:肥料切れや乾燥、極端な低温。タイミングよい収穫を。

キャベツ

タネまき・定植・収穫の目安

  • 育苗(タネまき):7月下旬〜8月
  • 定植:9月上旬〜中旬
  • 収穫:12月〜翌2月

畑づくりと管理

  • 初期は寒冷紗で害虫予防
  • 巻き始め〜結球途中で追肥。水分ストレスを避けます。

よくある失敗と対策

  • 結球が緩い:肥料切れ・乾燥・密植。株間と給水バランスを見直し。

ネギ

植え付け・収穫の目安

  • 植え付け:春〜夏(苗)
  • 収穫:秋〜翌春(必要分を抜き取り)

畑づくりと管理

  • 溝植え後、数回の土寄せで軟白部(白い部分)を伸ばします。
  • 肥料切れしやすいので、少量の追肥を定期的に

よくある失敗と対策

  • 白根が短い:土寄せ不足・浅植え。生育に合わせて丁寧に土を足します。

ニンジン

タネまき・収穫の目安

  • タネまき:8月下旬〜9月中旬
  • 収穫:12月〜翌2月(晩生は3月上旬まで可)

畑づくりと管理

  • 極薄の覆土としっかり鎮圧、発芽まで乾かさないのが要点。
  • 2〜3回に分けて間引きし、最終株間は6〜8cm程度に。

よくある失敗と対策

  • 発芽不良:乾燥・高温・覆土厚すぎ。敷き藁や新聞で保湿し、発芽後に除去。

ジャガイモ(秋じゃが)

植え付け・収穫の目安

  • 植え付け:8月下旬〜9月中旬(萌芽を急がせないよう浅植え)
  • 収穫:11月下旬〜12月

畑づくりと管理

  • 霜に弱いので土寄せ・マルチ・不織布で保温。
  • 芽かきで1株2〜3本立ちにし、イモの肥大を促します。

よくある失敗と対策

  • 黒あざ・青皮:日光に当てない(土寄せ・マルチ)、収穫後は暗所で乾かす。

タマネギ

タネまき・定植・収穫の目安

  • タネまき:9月上旬〜中旬(育苗)
  • 苗の定植:11月(葉が鉛筆太さ・草丈20cm前後が理想)
  • 収穫:翌5月下旬〜6月

畑づくりと管理

  • 深植えは球肥大を妨げるので浅植えを徹底。根元が少し見える程度でOK。
  • 冬は生育が緩慢。春先の追肥(2月下旬〜3月)が勝負どころ。
  • 水はけ良く、過湿を避けると病気に強くなります。

よくある失敗と対策

  • とう立ち:極端な早まき・細すぎor太すぎ苗が原因。適期育苗と苗選抜を。

月別の作業カレンダー(温暖地・平地の目安)

畑の条件や年ごとの気象でずれます。トンネルやベタ掛けの有無で前後させてください。

主な作業(タネ・定植・管理・収穫)
8月下旬ダイコン・ハクサイ・ニンジンのタネまき準備/ジャガイモ植え付け開始
9月ダイコン・ハクサイ・ホウレンソウ・コマツナのタネまき、ブロッコリー・キャベツ定植、ニンジン播種仕上げ、害虫初期防除
10月ニンジン間引き、葉物の追加播き、追肥スタート、初霜に向けて不織布を準備
11月タマネギ苗の定植、ジャガイモの収穫開始、ダイコン初取り、葉物収穫本格化
12月ハクサイ・キャベツ・ブロッコリーの収穫、霜よけ強化、畝の排水確認
1月ホウレンソウ・コマツナ甘みのピーク、ダイコン立て置き保存、計画的に収穫
2月ネギの収穫中心、春作の畝準備を並行、タマネギに追肥(1回目の仕上げ)
3月タマネギの追肥(生育により最終)、花蕾野菜のわき芽取り、次作の資材点検
5〜6月タマネギの収穫・吊り玉保存(首が倒れ、外皮が乾いたら)

※4月は天候次第でタマネギの肥大期。倒伏前の水分過多に注意し、畝の排水をこまめに点検します。

まとめ|冬の畑は“ゆっくり、甘く、たのしく”

冬の家庭菜園は派手さはありませんが、野菜がゆっくりと甘みをたくわえる、静かで豊かな季節です。

育てやすく頼もしい冬野菜10種類は、

  1. ダイコン
  2. ハクサイ
  3. ホウレンソウ
  4. コマツナ
  5. ブロッコリー
  6. キャベツ
  7. ネギ
  8. ニンジン
  9. ジャガイモ(秋じゃが)
  10. タマネギ

どれも温暖地の冬にぴったり。月ごとのカレンダーを参考に、今年もご家族と一緒にあたたかい食卓を囲んでみてください。

ABOUT ME
いろはに農園
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駆け出しブロガー
野菜栽培歴3年の30代専業主婦。 おばあちゃんの畑を借りて、 家族で野菜作り! 野菜の情報を皆様にお届けすべく、日々奮闘中です。
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