野菜の育て方

【失敗の原因はここにあった!?】サトイモ栽培ガイド〜小さいイモしかできない理由と対策〜

サトイモの収穫
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こんにちは、いろはに農園です。
今年もサトイモ栽培に挑戦していますが、数年連続で「イモが小さい…」「食べるところが少ない…」と、なかなか思うような収穫ができませんでした。

サトイモはしっとりとした食感と、独特のぬめりが魅力の野菜。家庭菜園でも人気がありますが、実は「大きく育てるにはコツが必要」な作物です。

本記事では、私自身の失敗経験もふまえて、なぜサトイモが小さくなるのか?
そして、大きく育てるための栽培ポイントやコツを丁寧に解説いたします。

サトイモってどんな野菜?

分類・原産地: サトイモ科・熱帯アジア原産
和名: タロイモ、ズイキ(茎)、ヤツガシラなど
特徴・魅力:

  • 湿った土壌を好み、高温多湿に強い多年草のイモ類
  • 地中に子イモ・孫イモをたくさんつける
  • ねっとり&ほくほくの食感が特徴で、煮物や味噌汁にぴったり

よくある悩み:サトイモが大きくならない…

「葉は立派なのに、掘ってみたら小さなイモばかりだった」
「スーパーで売っているようなサイズにならない」
こんなお悩みは、家庭菜園ではとても多いのです。

その原因は一つではなく、栽培環境・肥料・水やり・土寄せ・収穫時期など、複数の要素が関係しています。
以下で詳しく見ていきましょう。

サトイモが小さくなる主な原因と対策

水分不足

原因:乾燥しやすい場所での栽培

サトイモは水分を好みます。とくに7〜9月の成長期に水が不足すると、イモの肥大が止まってしまいます。

乾燥した土では、葉がしおれ、イモは小さいままで終わってしまうことも…。

対策:夏は週に1回以上のたっぷり水やりを

  • 梅雨明け後から9月中旬までは週1回以上、1株につき20L以上の水を与えるのが理想です。
  • 黒マルチや敷き藁を活用して、土の乾燥を防ぎましょう。
  • 溝底植えなどで、保湿性の高い植え方にするのも効果的です。

肥料の与え方の失敗(チッソ過多)

原因:「つるぼけ」になるほど葉ばかり育つ

チッソ成分が多すぎると、茎や葉が大きく育ちすぎて、イモが育たない「つるぼけ」状態になります。逆に、肥料不足でもイモが太らずに終わります。

対策:追肥は2回、多くても3回でOK

  • 植え付け時に元肥を控えめに施し、成長に応じて1〜2回の追肥を与えます。
  • 追肥の時期は、6月上旬、7月上旬、8月上旬(必要に応じて)
  • チッソ:リン酸:カリ=8:8:8程度のバランス肥料を使用。

土寄せ不足

原因:イモが地表に近くて太れない

サトイモは子イモ・孫イモが横や上に広がるように育つ性質があるため、しっかりと土をかぶせてあげないと、大きくなれません。

対策:土寄せは3回が基本!

  • 1回目:植え付けから約1ヶ月後(6月上旬)に追肥+土寄せ
  • 2回目:7月上旬に追肥+土寄せ
  • 3回目:8月上旬(追肥は不要でも可)

※毎回5〜10cmほど株元に土を寄せ、イモの育つスペースと保水性を確保しましょう。

株間が狭すぎる

原因:葉が重なって日光が当たらない

サトイモは大きく育つ作物なので、株間が狭いと葉が混み合い、風通しも悪くなります。その結果、光合成が不十分でイモの肥大も進みません。

対策:株間60cm以上を確保!

  • 株間:60〜70cm、条間も60cm以上
  • 株数を減らしてゆったり植える方がイモが大きくなるという考え方もあります。

小さすぎる種芋を使っている

原因:スタート時点の体力が足りない

50g以下の小さな種芋は、最初から勢いが弱く、生育が鈍くなりやすいです。

対策:50〜60g以上のしっかりした種芋を選ぶ

  • 芽が出ている健康的な種芋を選びましょう。
  • 皮がしっかりしていて、カビがないものが理想です。

収穫が早すぎる

原因:まだ太る途中で掘り上げてしまう

サトイモは11月ごろまでじっくり育てる作物です。地上部がまだ青々としているうちに収穫すると、イモが未熟なまま終わってしまいます。

対策:葉が枯れ始めたタイミングで収穫

  • 地上部の葉が黄変し始めたら収穫のサイン
  • 地温が下がる11月中旬〜下旬が目安

芽かきをしない・しすぎ

原因:子イモに栄養が集中しない/減りすぎる

芽を残しすぎると栄養が分散し、逆に全部欠いてしまうと生育不良の原因になります。

対策:元気な芽を2〜3本残して育てる

  • 発芽後すぐに勢いのよい芽を2〜3本残して他は摘み取るのが基本。
  • 成長を見ながら調整することも大切です。

連作障害

原因:同じ場所での栽培で病気が蓄積

サトイモは連作に弱く、病気や害虫が発生しやすくなるため、毎年同じ場所で育てると失敗の原因になります。

対策:3〜4年あけて輪作を行う

  • ネギ類、マメ類、ナス科野菜との輪作がおすすめです。
  • サトイモを育てた場所には、翌年は違う作物を育てましょう。

栽培スケジュール(東海地方・沿岸部向け)

作業内容時期
種芋の植え付け4月中旬〜5月上旬
芽かき5月下旬〜6月上旬
1回目の追肥・土寄せ6月上旬
2回目の追肥・土寄せ7月上旬
3回目の土寄せ(追肥なし)8月上旬
水やり強化期間7月中旬〜9月上旬
収穫11月中旬〜下旬

まとめ:手をかけたぶん、おいしいサトイモが実る!

いかがでしたか?

サトイモは栽培期間も長く、水・肥料・土寄せなど手間がかかる野菜です。でも、そのぶん収穫できた時の感動はひとしお。
大きくてホクホクの子イモ・孫イモがずっしり入ったサトイモを収穫する喜びは、家庭菜園の醍醐味ともいえます。

「最近イモが小さい…」という方は、
水やりの頻度・追肥・株間・種芋のサイズなどをぜひ見直してみてくださいね。

今年こそ、大満足のサトイモ収穫をいっしょに目指しましょう♪

ABOUT ME
いろはに農園
いろはに農園
駆け出しブロガー
野菜栽培歴3年の30代専業主婦。 おばあちゃんの畑を借りて、 家族で野菜作り! 野菜の情報を皆様にお届けすべく、日々奮闘中です。
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