【初心者でも安心!】タマネギ栽培ガイド〜品種選びが成功のカギ!〜
こんにちは。いろはに農園のいろはにです。
今回は家庭菜園で人気のタマネギを、タネから育てるコツを地域の気候に合わせてわかりやすくご紹介します。
タマネギは「タネまき」から「収穫」「保存」まで時間をかけて育てる野菜で、その成長を楽しめるのが魅力です。
栽培の成功には「品種選び」が重要です。気候に合った品種を選べば、初心者でも育てやすくなります。
このガイドでは品種選びから育苗、収穫まで、失敗しないポイントを丁寧にお伝えします。
ぜひ最後までお読みいただき、タマネギづくりを楽しんでくださいね。
タマネギの基本情報と品種選び
タマネギの特徴
タマネギはゆったりと季節を重ねて球を肥大させる野菜です。
栽培期間が長くても、日々の手入れの積み重ねが美味しい収穫につながります。
光周や気温によって球肥大のタイミングが変わるため、品種選びと時期合わせが大切です。育てる楽しさを、どうぞ家族と分かち合ってくださいね。
品種選びとおすすめの品種
極早生・早生
春先にやわらかい新タマネギを楽しみたい方に向きます。
皮が薄く生食に向く品種が多く、収穫が早いため家庭菜園の初めての収穫にもぴったりです。代表的なタイプを選ぶと管理がしやすくなります。
早生のおすすめ品:ソニック
- 収穫時期:4月下旬~5月中旬
- 特徴:甲高の大玉で玉揃いが良く、首部も細くてしまりが良い。平均果重は約320gとボリューム満点!
- 強み:耐寒性・耐病性が高く、初心者でも育てやすい。吊り玉での貯蔵も可能で、8月末まで保存できるのが魅力。
中生
中生は保存性と用途の広さが魅力。炒めものや煮物、保存食にも適しており、比較的病気に強い品種も見つかります。毎日の食卓に長く使いたい方におすすめです。
中生のおすすめ品:アトン
- 収穫時期:4月中旬~5月中旬
- 特徴:中生らしいバランスの良さで、加熱すると甘みが増すタイプ。
- 強み:炒め物や煮込み料理にぴったり!保存性もそこそこあり、家庭用にも業務用にも使いやすい万能型。
晩生
晩生は球がしっかり締まり、長期保存に向きます。収穫は遅めですが、保存性を第一に考えるなら安心して選べる種類です。
晩生のおすすめ品:ケルたま
- 収穫時期:5月下旬~6月中旬
- 特徴:長期保存に特化した晩成品種。しっかり締まった玉で、保存性抜群!
- 強み:収穫後も秋までしっかり保存できるので、家庭の常備野菜としても大活躍。
土づくりとタネ播き
土づくりの手順(pH・堆肥・元肥)
タマネギは中性〜弱酸性の土壌を好みます。具体的にはpH6.0〜6.5が理想です。
酸性が強い場合は、苦土石灰(くどせっかい)をまいて土を中和しましょう。
元気な土づくりのためには、完熟堆肥が欠かせません。
畝(うね)1平方メートルあたり2〜3kgの完熟堆肥を均一に散布して、土にしっかり混ぜ込みます。
化成肥料(例えば「8-8-8」など)を100〜150g/㎡ほど用意し、堆肥とよく混ぜて土に施します。
この肥料は窒素・リン酸・カリのバランスが良く、タマネギの成長をしっかり支えます。
タマネギは根をしっかり張り、通気性の良い環境で育てることが大切です。
畝幅は70〜90cm、高さは10〜15cm程度が理想的です。高めの畝は排水を良くし、根腐れを防ぎます。
タネ播きの手順と発芽管理
タネまき方法
- 条まきで条間5〜6cm、種は1cm間隔でまく。
- 覆土は1cm程度、軽く押さえた後たっぷり水やり。
発芽管理
- 発芽適温は15〜20℃。発芽まで5〜7日。
- 発芽後は覆いを外し、乾燥を防ぎつつ水やりは控えめに。
- 苗丈5〜7cmで間引きし、土寄せと軽追肥を行う。
育苗〜定植・生育管理
間引き・苗の育て方
育苗時は株間1cm、移植時は株間15cm程度に揃えるように間引きを行ってください。
最初の間引きは本葉が出始めた頃に行い、最終的に丈夫な苗だけを残します。徒長を防ぐため、日光と風を十分に当て、過湿にならないよう水やりは控えめにします。
定植方法
定植する苗の目安
11月中旬〜12月上旬に行い、苗は草丈20〜25cm、茎太さ5〜6mm

一般的には11月上旬〜中旬が適期。
苗の草丈が20cm前後、葉が4〜5枚、茎の太さが6〜8mmが理想的!

株間:10〜15cm
条間:20〜30cm(2条植えや3条植えが一般的)

苗の白い部分が地表に少し出るくらい浅植えに。
植えたらしっかりと根元を押さえて活着を促すよ。
黒マルチで保温&雑草対策
黒マルチのメリット
- 土の温度を上げて発芽や苗の生育を促進します。
- 雑草がほとんど生えないので、草取りの手間が大幅に減ります。
- 土の水分の蒸発を防ぐため、乾燥しすぎを防げます。

タマネギの追肥タイミング
寒い時期ですが、この時期に肥料を与えると、タマネギの根がしっかりと広がります。
根が元気になると、土から水分や栄養をしっかり吸い上げられるので、その後の成長がスムーズになります。
この時期はタマネギが球を大きく太らせる大切な時期。
栄養が必要なので、追肥をしっかりしてあげましょう。肥料が足りないと球が小さくなったり、成長が止まってしまいます。
収穫に向けての仕上げ時期です。肥料を控えめにして、タマネギがゆっくりとしまり、保存性の高い球に仕上がります。
追肥の方法
- 溝施肥がおすすめ
畝の株間の間に浅い溝(5cm程度)を掘り、そこに肥料をまきます。その後、軽く土をかぶせてください。肥料が直接苗に触れず、土の中でじわじわと効くので根を傷めにくい方法です。 - 肥料の種類
化成肥料(例えば「8-8-8」など)を使うと、栄養が偏らず安心です。家庭菜園用の追肥専用肥料でも十分効果があります。
追肥を適切に行うことで、タマネギの健康な成長を支え、美味しく大きな球を収穫できます。気温や生育の様子を見ながら、タイミングを逃さずに実施してくださいね。
病害虫対策
タマネギは病気や害虫に注意が必要です。早めの対策で健康に育てましょう。
さび病
葉に茶色い小さな斑点ができ、放置すると葉が枯れてしまいます。風通しと排水の改善が予防に効果的です。発症したら殺菌剤を使用しましょう。
べと病
4月中旬〜5月に葉に黄色い斑点が出て広がります。湿気が多いと発生しやすいので、風通しを良くして排水も整えましょう。黄斑を見つけたら早めに殺菌剤を散布してください。
ネギアブラムシ
春先に葉に小さなアブラムシがつきます。葉の汁を吸い、ウイルス病を広げることも。見つけたら手でつぶすか流水で洗い流すか、必要に応じて殺虫剤を使いましょう。
収穫と保存

収穫時期の見極め
葉が根元から倒れて8割以上倒伏したら収穫適期。葉が完全枯れる前に引き抜くと球に傷が付きにくい。
保存のコツ

収穫後は晴れた日に1〜2日ほど天日干しして余分な水分を飛ばし、その後風通しの良い日陰で乾燥させます。
首がしっかり乾いたら、ネットに入れて吊るすことで長期保存が可能になります。
保存場所は湿気が少なく直射日光の当たらない風通しの良い場所が理想です。
保存の流れは「天日干し → 陰干し → 通気性のある場所で吊るす」。このひと手間で、美味しさを長く楽しめますよ
まとめ:家庭菜園でタマネギを成功させるために
タマネギは準備から収穫・保存まで丁寧に管理すれば、初心者でも失敗しにくい野菜です。
いろはに農園おすすめ品種は「ネオアース」「ケルたま」です。
育てやすく味も良いものばかりです。家族で楽しみながらおいしいタマネギを育ててくださいね。
