去年は男爵で失敗…それでも春ジャガ栽培はやめられない!
こんにちは、いろはに農園です。
春になると、つい植えたくなる野菜のひとつがジャガイモですね。
実は昨年、いろはに農園の畑では春のジャガイモ栽培で失敗してしまいました。収穫後に調べてみると、原因は「そうか病」だったことが分かりました。
「タネイモを変えれば、結果も変わるかもしれない」
そんな思いから、今年はタネ芋選びを一から見直すことに。
この記事では、昨年の反省をふまえながら、病気に強い品種を中心に、タネイモの特徴を分かりやすくまとめています。
去年育てた男爵(ダンシャク)で起きたこと
男爵はホクホクして美味しく、家庭菜園でも定番の品種です。わが家でも「まずは王道から」と思い、深く考えずに選びました。
ところが、収穫してみると…


- 芋の表面がザラザラしている
- 見た目が悪く、保存もしづらい
- 味は問題ないけれど、人に分けにくい
調べてみると、男爵はそうか病に弱い品種だと知りました。畑の状態と品種が合っていなかったのだと思います。

ジャガイモのタネイモは「品種選び」が大切
ジャガイモはタネからではなく、タネイモを植えて育てます。このタネ芋が、その年の出来を大きく左右します。
特に注意したいのが、次のポイントです。
- 病気への強さ(耐病性)
- 畑の状態との相性
- 自分が食べたい用途に合うか
去年の経験から、「育てやすさ=病気に強いこと」だと、改めて感じました。
そうか病に比較的強いタネイモの品種
ここからは、家庭菜園でも育てやすい品種を中心に、王道の男爵と比較してご紹介します。
| 抵抗性の強さ | ホクホク系 (マッシュ向け) | しっとり系 (煮物・カレー向け) |
| 強(非常に強い) | とうや | はるか、ながさき黄金 |
| 中強(強い方) | きたかむい、ホッカイコガネ | ニシユタカ、十勝こがね |
| 中(普通) | (該当なし) | メークイン、シンシア |
| 弱(かかりやすい) | 男爵イモ、キタアカリ | インカのめざめ、アンデス赤 |
こうして見ると、品種によって病気への強さや食感が全く違うことがわかりますね。
それでは、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
【ホクホク系】(粉ふき・マッシュ向け)
抵抗性が「強・中強」の品種(初心者・美肌重視向け)
- とうや
- 特徴: 表面が滑らかで芽が浅いため、皮が剥きやすいのが大きなメリットです。
- 用途: サラダや粉ふきいもに向いています。
- きたかむい
- 特徴: 大玉で収穫量が多く、貯蔵することでさらに甘みが増す性質があります。
- 用途: コロッケやマッシュポテトに最適です。
- ホッカイコガネ
- 特徴: フレンチフライ用として開発された品種で、細長い形をしています。
- 用途: 揚げ物全般に適しており、変色しにくいのが特徴です。
抵抗性が「中・弱」の品種(こだわり派・味重視向け)
- 男爵イモ
- 特徴: 日本の定番品種。ホクホク感が強く、昔ながらの「じゃがいも」の味が楽しめます。
- 用途: 粉ふきいも、コロッケ。
- キタアカリ
- 特徴: 男爵より甘みが強く、中身が黄色いのが特徴です。火が通りやすい性質があります。
- 用途: ベイクドポテトやポテトサラダ。
【しっとり系】(煮物・カレー向け)
抵抗性が「強・中強」の品種(初心者・美肌重視向け)
- はるか
- 特徴: そうか病に非常に強く、見た目が白く美しい「美肌」のじゃがいもです。
- 用途: 煮崩れしにくいため、肉じゃがやカレーなどに向いています。
- ながさき黄金
- 特徴: 人気の「インカのめざめ」に近い濃厚な味わいを持ちながら、病気への強さを兼ね備えています。
- 用途: 素揚げや煮物など、色味と味の濃さを活かした料理に。
- ニシユタカ
- 特徴: 暖地(西日本)での栽培に非常に適しており、多収でどっしりとした重みがあります。
- 用途: 煮崩れしにくい性質を活かした煮物料理に最適です。
- 十勝こがね
- 特徴: 芽が出にくいため貯蔵性が非常に高く、春に収穫して冬まで楽しめます。
- 用途: 煮物、揚げ物、サラダなど幅広く使えます。
抵抗性が「中・弱」の品種(こだわり派・味重視向け)
- メークイン
- 特徴: 卵型の綺麗な形で、煮込んでも形が崩れにくいのが最大の特徴です。
- 用途: カレー、シチュー、肉じゃが。
- インカのめざめ
- 特徴: 栗やサツマイモのような独特の風味と強い甘みがあり、中身は鮮やかな黄色です。
- 用途: 素揚げ、バター焼きなど、素材の味を活かす料理。
- アンデス赤
- 特徴: 皮が赤く、中は黄色。カロテンが豊富で、甘みが強くホクホク感もあります。
- 用途: サラダやポテトチップスに。
良いタネイモの選び方
良いタネイモには、いくつか共通した特徴があります。
まず大前提として、必ず「タネイモ用」として販売されているものを選びましょう。これは病気の検査や管理が行われており、家庭菜園でも安心して使えるからです。
そのうえで、次のポイントを確認します。
- 形が極端にいびつでない
- 全体に張りがあり、しなびていない
- 病斑や黒ずみ、腐り跡がない
手に取ったときに「元気そう」「しっかりしている」と感じるものは、春の寒さにも耐えやすく、生育も安定しやすいです。
タネイモのサイズ
家庭菜園では、30〜50g程度のタネイモが扱いやすくおすすめです。
- 小さすぎる → 初期生育が弱くなりやすい
- 大きすぎる → 葉ばかり茂りやすい
売り場では、極端に大きいものより、手のひらに収まるくらいのサイズを選ぶと失敗が少なくなります。
芽の状態
春じゃがでは、芽の質がとても重要です。
- 太く短い芽
- 紫がかったしっかりした芽
このような芽は、寒さに強く、折れにくいのが特徴です。
植え付け前に「浴光育芽」を行うことで、この丈夫な芽を育てやすくなります。
表面のチェック
タネイモの表面も、必ず確認しておきましょう。
- 黒い斑点がない
- ぶよぶよした柔らかさがない
- カビや異臭がしない
小さな異常でも、土に入れると一気に広がることがあります。少しでも不安を感じるものは、無理に使わないのが安心です。
食用イモを使わない理由
「スーパーのジャガイモから芽が出ているから使えそう」そう感じる方も多いですが、食用イモをタネイモとして使うのはオススメできません。
理由は主に次の3つです。
病気を持ち込むリスク
食用イモは、栽培や流通の過程でどんな病気に触れてきたか分かりません。見た目がきれいでも、土壌病害を畑に持ち込む可能性があります。
生育が不安定
食用イモの多くには発芽抑制処理が施されています。そのため、発芽が遅れたり、芽が弱く、生育が揃わないことがあります。
春の寒さに不向き
タネイモ用のタネイモは、春の低温に耐えられるよう管理されています。食用イモはその前提がないため、春じゃがでは特に失敗しやすくなります。
男爵はもう育てられない?
男爵がダメなわけではないけれど、連作は注意が必要
男爵は決して育てにくい品種ではありません。
ただし、去年そうか病が出た畑では、同じ場所で続けて育てると再発しやすくなります。そうか病は土壌に残りやすいため、品種を変えずに植えるとリスクが高まってしまいます。
男爵を育てたいときの栽培の工夫
男爵を育てたい場合は、畑の環境を整えることが大切です。
- 石灰を入れすぎず、土を弱酸性寄りに保つ
- 乾燥させすぎないよう、土の水分管理を意識する
- 同じ場所での栽培は避け、数年あけてから植える
これらを意識することで、そうか病の発生を抑えやすくなります。
今年は耐病性のある品種に切り替えるという選択
畑を休ませる意味も込めて、今年は耐病性のある品種に切り替えるのもひとつの方法です。
無理に男爵にこだわらず、病気に強いタネイモを選ぶことで、春じゃが栽培を安心して楽しめます。
失敗は、次につながる大切な経験
去年の男爵の失敗は、正直がっかりしました。
でもそのおかげで、タネ芋選びの大切さや、畑との相性を考えるようになりました。
家庭菜園は、うまくいかない年があるからこそ、次の一手を考える楽しさがあります。
今年は、病気に強いタネ芋と一緒に、またゆっくりジャガイモ栽培を楽しんでいこうと思います。

