【家庭菜園イベントにもおすすめ】サツマイモ掘りベストタイミングと成功のコツ

こんにちは、いろはに農園のいろはにです。
家庭菜園をしていると、収穫の喜びを家族や仲間と分かち合いたいと思う瞬間がありませんか?
特に、サツマイモ掘りは子どもから大人まで楽しめるイベントのひとつです。
サツマイモは一度掘ると戻せない作物です。早すぎれば小さく、遅すぎれば霜や病気で傷む恐れがあります。家族や友人と楽しむ収穫会でも、収穫適期を見極めて最良のタイミングで行うことが大切です。
今回は、人気品種である「ベニアズマ」「シルクスウィート」「ベニハルカ」「安納芋」を例に、ベストタイミングの判断基準や成功させるための準備、芋ほりの注意点などをまとめてご紹介します。
サツマイモの収穫時期を決める基準とは?
サツマイモの収穫タイミングを決めるには、次の3つのポイントを押さえる必要があります。
定植からの日数
品種ごとに収穫までの目安となる日数が決まっています。これが収穫期の大枠を決める最初の基準です。
品種名 | 収穫までの日数 (定植から) | 特徴 |
---|---|---|
ベニアズマ | 約100~110日 | 関東地方を中心に人気。ホクホク系で焼き芋や天ぷらに◎ |
シルクスウィート | 約110~120日 | 絹のようななめらかな食感。ねっとりと甘い。 |
ベニハルカ | 約120~140日 | 強い甘みとしっとり系食感。貯蔵でさらに甘さUP。 |
安納芋 | 約120~130日 | 種子島特産。強いねっとり感と高い糖度が魅力。 |
ベニアズマ
- 収穫目安:定植から 約100〜110日
- 特徴:ホクホク系の代表格で、焼き芋や天ぷらにすると甘みが引き立ちます。
- 保存性:収穫直後からでも十分美味しく食べられますが、1ヶ月ほど貯蔵すると甘みが増してさらに美味しくなります。
シルクスウィート
- 収穫目安:定植から 約110〜120日
- 特徴:絹のようになめらかな食感としっとり感が特徴。皮がデリケートなため、少し早めの収穫でも甘みがのりやすいです。
- 保存性:熟成期間は短く、収穫後1〜2週間の保存で十分美味しく食べられます。
ベニハルカ
- 収穫目安:定植から 約120〜140日
- 特徴:しっとり系で強い甘みが特徴。掘りたてはまだ甘さが控えめですが、熟成で劇的に甘みが増すタイプです。
- 保存性:1〜2ヶ月保存すると驚くほど糖度が上がります。
安納芋
- 収穫目安:定植から 約120〜130日
- 特徴:強いねっとり感と高い糖度で、スイーツのような甘さが魅力。種子島を中心に広まったブランド品種です。
- 保存性:2〜3週間ほど寝かせるとさらに甘みが増し、とろけるような食感になります。
つるや葉の様子
日数の目安を迎えたら、株の様子を観察しましょう。
- 元気だったつるの勢いが落ちてくる
- 葉が青々と茂っていたのが、ところどころ黄変してくる
こうした変化は、地下の芋がしっかり育ち、地上部が役目を終えつつあるサインです。
逆に、まだつるがどんどん伸びている段階では、芋も育ち切っていない可能性が高いので注意しましょう。
試し掘り
最終判断に欠かせないのが「試し掘り」です。
数株だけを慎重に掘ってみて、次の点を確認します。
- 芋の大きさ(食べやすいサイズに育っているか)
- 芋の数(1株に複数ついているか)
- 芋の皮の状態(薄くこすれてしまうようなら、まだ若い証拠)
試し掘りをすると、畑の土の中でどの程度育っているのかが一目で分かります。
これで「収穫まであと1週間置こう」「もう全部掘り上げても良い」など、具体的な判断ができるのです。
芋ほりの注意点
サツマイモ掘りを安全に、そして楽しく進めるためには、いくつかの注意点があります。
- ツルを先に整理する
芋の位置を掘りやすくするため、つるをある程度切り取っておきます。 - スコップの使い方に注意
芋に直接スコップを刺すと傷がつくため、株から少し離した位置から土を崩すようにしましょう。 - 芋を強くこすらない
皮がデリケートなので、泥をゴシゴシ落とすと傷みの原因になります。軽く払う程度で十分です。 - 傷ついた芋は保存に不向き
その日のうちに食べる用として分けてください。保存用は傷が少ないものを選びます。 - 収穫後の扱い
- 掘った芋は日陰に並べ、表面を乾かします。
- その後、キュアリング(25〜30℃・高湿度で4〜7日)を行うと保存性が高まります。
さつまいも掘りで必要な持ち物リスト
- スコップ・フォーク(子ども用の安全な道具もあると安心)
- 軍手や手袋
- 長靴や汚れてもいい靴
- 動きやすく汚れてもいい服装
- タオル・飲み物(熱中症対策)
- ビニールシート(掘った芋を並べる場所に)
- バケツやコンテナ(芋の運搬用)
- 段ボールや新聞紙(参加者がお土産として持ち帰る際に便利)
- 救急セット(日焼け止め・虫よけもあると安心)
サツマイモ掘りQ&A
- Q1. サツマイモは午前と午後どちらに掘るのが良いですか?
-
A. 午前中の収穫がおすすめです。気温が上がる前に掘ることで作業がしやすく、芋も日差しに当たりすぎず傷みにくいです。
- Q2. 雨の翌日にサツマイモ掘りをしても大丈夫ですか?
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A. 雨直後は土が重く、芋に泥がつきやすいため避けたほうが無難です。数日晴れが続いた後の乾いた土の状態で掘ると、きれいに収穫できます。
- Q3. 掘ったサツマイモはすぐに洗ってもいいですか?
-
A. 水で洗うのはNGです。皮がデリケートで傷みやすいため、土は軽く払う程度にしましょう。洗うのは食べる直前がベストです。
- Q4. 掘った芋が小さかった場合はどうすればいいですか?
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A. 株を残しておけば、もう少し太る可能性があります。ただし、収穫適期を過ぎると寒さや病気で傷むリスクがあるため、必ず「試し掘り」で判断してください。
まとめ
さつまいも掘りを成功させるポイントは、品種ごとの収穫適期を理解し、試し掘りで最終確認をすることです。
- ベニアズマ:定植から約100〜110日
- シルクスウィート:定植から約110〜120日
- ベニハルカ:定植から約120〜140日
- 安納芋:定植から約120〜130日
両方を同じ日に掘るなら、遅めの「ベニハルカ」に合わせて収穫日を設定するのが安心です。
天候が安定した日を選びましょう。そして掘った芋は傷をつけず丁寧に扱い、保存用と当日食べる用に分けると、参加者もより楽しめます。
家族や仲間と土の香りを感じながら掘り出したお芋は格別です。自然の恵みと一緒に笑顔もたくさん掘り出してくださいね。