【ししとうのおしりが変色?】ししとうやピーマンの尻枯れ対策について優しく解説

ししとうの尻枯れ①
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はじめに:ししとうのおしりが黒くなってしまったら…

こんにちは、いろはに農園です。

毎日育てているししとうの株から、ようやくかわいらしい実がいくつもぶらさがるようになり、さぁ収穫――と思ったら、「あれ?下のほうが黒くなってる…」ということ、ありませんか?

この現象は「尻腐れ(しりぐされ)」や「尻枯れ(しりがれ)」と呼ばれる生理障害の一つ。
ピーマンやトウガラシ類などでもよく見られます。

病気ではないため、早めの対処をすれば収穫もまだまだ楽しめますので、ご安心くださいね。
この記事では、尻枯れの原因と、いろはに農園でも行っている「今から間に合う対策」を、やさしく解説いたします。

尻枯れってどんな症状?

ししとうやピーマンのおしりが黒く変色

ししとうの尻枯れ②

尻枯れは、果実の先端(おしりの方)が黒っぽく変色し、しだいに乾いてしなびたようになる症状です。症状が進むと、その部分が腐ったようにやわらかくなり、収穫しても食べられなくなってしまいます。

実の見た目が悪くなるだけでなく、株にも無駄な負担がかかってしまうため、早めの対応が大切です。

尻枯れの原因は?

尻枯れは病原菌による病気ではなく、「生理障害(せいりしょうがい)」と呼ばれるものです。
原因はいくつか考えられますが、主に以下の4つが関係しています。

カルシウム不足(とくに果実の先端で)

植物が必要とするミネラル成分「カルシウム」が不足すると、果実の細胞がうまく作られず、変色してしまうことがあります。特に果実の先端はカルシウムが届きにくいため、尻枯れが起きやすくなります。

水分のムラ

急な乾燥や、逆に過湿状態になることで、根が傷み、カルシウムの吸収がうまくいかなくなります。とくに夏の高温期は、朝夕で土の乾き方が大きく変わるので注意が必要です。

肥料のあげすぎ(特に窒素成分)

追肥を多く与えすぎると、葉ばかりが茂って実がうまく育たないことがあります。特に窒素分の多い肥料はカルシウムの吸収を妨げ、尻枯れを誘発しやすくなります。

日差しが強すぎる(高温障害)

実が直射日光にさらされると、果実の先端に「日焼け」や「高温障害」が起き、黒く変色することもあります。これも尻枯れに似た症状を引き起こします。

尻枯れ対策【今からでも間に合う】

それでは、ししとうのおしりが変色してしまったときに、今からでもできる対策を5つご紹介しますね。

症状の出た果実はすぐに摘み取る

ししとうの尻枯れ③

黒くなってしまった実は回復しないため、早めに取り除いて株への負担を軽くします。
放っておくとほかの実の成長にも影響してしまうので、見つけたらやさしく切り取ってあげましょう。

カルシウムを葉から補う(葉面散布)

カルシウムは根からだけでなく、葉からも吸収させることができます。
市販の「野菜用カルシウムスプレー」や、「液体石灰」「キレートカルシウム」などを使用すると、速やかに補給できます。

ポイント:

  • 開花後〜果実が大きくなる時期に
  • 朝か夕方の涼しい時間に
  • 週1回を目安に、葉の裏にもまんべんなくスプレー

水やりは“朝にたっぷり”、夕方に様子見

乾燥や水分のムラは尻枯れを引き起こす大きな原因です。

朝のうちにしっかり水を与えることで、暑くなる時間帯にも水分が足りるようになります。プランターの場合は、土の中まで乾いていないか、指で軽く確認してあげるとよいですね。

肥料を見直す(窒素控えめ・リン酸重視)

窒素の多い肥料を使いすぎると、葉は育っても実は傷みやすくなります。
今からの追肥は控えめにして、与える場合も「リン酸」や「カリウム」を中心としたバランスの良い肥料を選ぶと安心です。

いったん肥料をストップして、株の様子を見ながら再開しても十分間に合います。

よくある質問(Q&A)

Q. 病気ですか?他の株にも広がりますか?

A. いいえ。尻枯れは「病気」ではなく、栄養や環境のバランスが崩れたときに起きる“生理障害”です。

ウイルスや菌が原因ではないので、他の株にうつる心配はありません。
ただ、植物が「ちょっとしんどいよ」とサインを出している状態かもしれませんので、早めの対策がおすすめです。

Q. 変色したししとうは食べても大丈夫?

A. はい、大丈夫です。変色した部分を切り取れば、残りは問題なく食べられます。

ただし、カビが生えていたり、実がふにゃふにゃしていたりする場合は無理をせず、処分してくださいね。新鮮な実を見分ける目も、家庭菜園の楽しみのひとつです。

Q. 尻枯れの実をつけた株は、その後も元気に育ちますか?

A. 多くの場合、ちゃんと元気を取り戻してくれますよ。

尻枯れは一時的なものなので、水やりや栄養(カルシウム)などを見直してあげれば、また元気においしい実をつけてくれます。
傷んだ実は早めに摘んで、株の負担を減らしてあげるのがポイントです。

おわりに:小さなサインを見逃さずに、元気な実を育てましょう

ししとうやピーマンのおしりが変色してしまうと、「何か病気かな?」「もう育たないのかな?」と不安になりますよね。

でも、今回ご紹介したようなやさしい対策をこまめに実践していけば、実はしっかりと元気なものが育ってくれます。

いろはに農園でも、はじめは「どうしよう?」と慌てましたが、今では水やりやカルシウム散布をルーティンに取り入れて、立派なししとうがたくさん育っています。

あなたの家庭菜園でも、かわいい実がたくさん育ちますように――🌱

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いろはに農園
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駆け出しブロガー
野菜栽培歴3年の30代専業主婦。 おばあちゃんの畑を借りて、 家族で野菜作り! 野菜の情報を皆様にお届けすべく、日々奮闘中です。
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