【初心者でも安心!家庭菜園で楽しむ】オクラ栽培ガイド
「ネバネバ食感がクセになる♪」夏野菜の代表格、オクラ。
実は、家庭菜園でもとっても育てやすくて、初めての方にもぴったりなんですよ🌱✨
暑さに強く、日差しを浴びてぐんぐん育つ姿はとってもたくましくて、収穫するたびにうれしくなります。
今回は、私が家庭菜園で実際に育てた経験をもとに、オクラの育て方をやさしくご紹介していきますね。
オクラの基本情報
- 科目:アオイ科
- 生育適温:25〜30℃(暑さに強い!)
- 適した土壌pH:6.0〜6.5
- 連作障害:あり(3〜4年は同じ場所を避けましょう)
育てやすいオクラの定番品種
初心者の方には、まずは育てやすく、味わいや収穫量にも定評のある品種がオススメです♪
アーリーファイブ(五角オクラ)
特徴:早生品種で、タネまきから約50日で収穫できる
育てやすさ:初心者向け
実の形:五角形、やや小ぶり
オススメポイント:病気に強く、安定した収穫ができる
家庭菜園の定番! 暑さに強く、育てやすいので、初めてのオクラ栽培にも安心の品種です。
エメラルド(丸オクラ)
特徴:角がなく、やわらかくて食べやすい
育てやすさ:やや上級者向け(大きく育ててもスジが出にくい)
実の形:丸くて太め
オススメポイント:生食にも向いていて、食感がなめらか
やわらかさ重視の方にぴったり! 炒め物や和え物にも合い、収穫サイズの幅も広い万能タイプ。
タネまき方法
オクラの種まき方法は2つありますので、参考にしてくださいね!
直播きがオススメ
根を傷めずに育てられる
オクラは根をいじられるのを嫌う「直根性」の植物です。
そのため、移植をすると根が傷みやすく、成長が遅れることがあります。直播きにすると、根がまっすぐ深く伸びるので、元気に育ちやすくなります。
気温が安定していれば発芽率も良好
地温が25℃前後あれば発芽しやすく、春〜初夏のあたたかい時期には直播きで十分に育てることができます。
育苗の手間が省ける
ポット育苗に比べて水やりや植え替えの手間が少なく、初心者の方でも育てやすい方法です。
直播きの手順
畑に直接タネをまく方法です。広い畑でのびのび育てたい方におすすめです。
畑の準備
石灰を使って土の酸性度(pH)を調整します。
オクラの適正なPHは6.0〜6.5(やや酸性〜中性)なので、
事前に石灰をまいて調整します。
ふかふかの土を作るために、しっかりと堆肥を入れて耕します。
元肥を入れて、土に必要な養分(窒素、リン酸、カリウムなど)を補います。
高畝(たかうね)にして水はけをよくする

直播き
- 株間(1株と1株の間隔)は30cm程度とります。
- 1か所に2〜3粒のタネをまき、指で1〜2cmくらいの深さに軽く埋めます。
- やさしく土をかぶせ、手のひらで軽く押さえてあげましょう。
- まいたあとはたっぷり水をあげます。
- 乾燥が続くと発芽しにくいので、土の表面が乾いたら優しく水をあげてくださいね。
ポット播きが向いている場合
まだ気温が低い時期(4月上旬など)
地温が十分に上がっていない時期には、ポットまきで室内やビニールハウスで発芽させると安心です。
発芽率を確かめたいとき
ポットで管理すると、発芽の様子がわかりやすく、元気な苗だけを選んで植えることができます。
ポット播きの手順
ポット(育苗ポット)を使って、室内やハウスで苗を育てる方法です。春先の気温がまだ不安定な時期や、苗を確実に育てたい方にオススメです。
- 3号ポット(直径9cm程度)に市販の野菜用培養土を入れます。
- 培養土はフカフカして水はけがよいものを選びましょう。
- ポットの中心に指で1〜2cmほどの穴をあけ、そこへタネを2〜3粒まきます。
- 軽く土をかぶせ、手のひらで軽く押さえてあげましょう。
- まいたあとは、土が乾かないように水やりをします。
- 発芽までは直射日光を避け、明るい日陰やハウス内で管理します。
- 本葉が2〜3枚出たら、丈夫な苗を1本残して間引きします。
まとめ
| 種まき方法 | おすすめ度 | 特徴 |
|---|---|---|
| 直播き | ⭐⭐⭐⭐⭐(特におすすめ) | 根を傷めず、育てやすい |
| ポット播き | ⭐⭐⭐(補助的に) | 気温が低い時期や、発芽管理に向く |
もし「直播き」と「ポット播き」で迷っている方は、どちらも試してみるのがおすすめです。
いろはに農園では、3月末にポットにタネをまいてハウスの中で苗を育てています。
5月に入って気温が安定してから、畑に直播きも行いました。
すると、1か月ほどで直播きした場所から芽が出始めますが、すべての場所から発芽するとは限りません。
そこで、発芽しなかった場所には、ポットで育てた苗を移植しています。
オクラの日々のお世話ガイド
暑さに強く、夏の家庭菜園で人気のオクラ。丈夫で育てやすい野菜ですが、毎日の丁寧な管理が豊かな収穫につながります。
水やりや追肥、支柱立てのポイントを押さえて、元気なオクラを育てましょう♪
植え替えのタイミング
ポットで育てた苗は、本葉が3〜4枚になった頃が畑への植え替え時期です。
- 植え替えるときは根を傷めないように注意してポットから外し、直播きと同じ株間(30cm程度)で植えつけます。
- その後、たっぷり水をあげましょう。
オクラの支柱立て
植え付けから1週間以内
オクラは放っておくと倒れやすくなるため、早めに支柱を立ててあげましょう。
支柱の立て方
高さ1.2~1.5mくらいの支柱を、苗のすぐ横に1本立てます。
苗が倒れないように、ゆるくひもで結んで固定します。結ぶ際は、茎を傷つけないよう、ふんわりと結んであげましょう。
茎が伸びてきたら、成長に合わせて結び目を上に移動させていきます。
水やりのコツ
朝と夕方の2回、たっぷりと水を与えましょう。オクラは乾燥に比較的強いですが、実をつける時期は水切れに注意が必要です。
葉や花に水をかけず、株元にしっかり水をあげるようにします。
追肥のタイミング
植え付けから2週間後くらいを目安に、追肥をスタート。
その後は、1週間~10日に1回ほど肥料を与えると、実付きがよくなります。液体肥料や化成肥料など、手軽なもので大丈夫です♪
特に実がなりはじめるころから、肥料切れに注意しましょう。
- 乾燥しすぎると花が落ちるので、土が乾いたらたっぷり水やり
- 追肥は植え付け2週間後から10日おきに少量ずつ
収穫の目安とコツ
- 花が咲いて2〜3日後がベストな収穫タイミング
- 実の長さが6〜8cm程度のうちに収穫
- 大きくなりすぎると硬くなるので早めが◎
オクラ栽培でよくあるトラブルと対策
アブラムシ

新芽や茎にびっしりつくアブラムシ。小さな体でも放っておくと株を弱らせてしまうため、早めの対策が大切です。
アブラムシがついたら?
- 牛乳スプレーをかけると、乾燥した膜で窒息させる効果が期待できます
- セロハンテープなどでやさしくペタペタと除去するのも効果的です
予防の工夫
- 風通しをよくする(株間をあけ、密集しないように)
- コンパニオンプランツの活用
→ たとえばマリーゴールドはアブラムシを遠ざける効果があると言われています

実がかたくてスジっぽい…
「せっかく育てたオクラなのに、かたくてスジがあって食べづらい…」
そんなお悩みの原因は、収穫のタイミングの遅れかもしれません。
おいしいオクラを食べるには?
- 開花から3〜4日後が収穫のベストタイミング!
- 朝の涼しい時間に収穫すると、やわらかくてみずみずしい状態が保てます
オクラは成長がとても早いので、収穫を1日でも逃すと、かたくなってしまうことも。
毎朝チェックして、「今日はどの子を採ろうかな?」と楽しみながらお世話しましょうね。
ハマキムシ

オクラの実に小さな穴が空いていたら、それはハマキムシの幼虫が入り込んでいるサインかも。
実の中で食害されるため、見た目では気づきにくいこともあります。
被害の特徴
- 若いオクラの実に小さな穴
- 中を開けると、緑色のイモムシが潜んでいることも
- 被害が進むと、実が黒く変色したり腐敗することもあります
対策方法
- 被害果はすぐに取り除く(他の実に移らないように)
- 防虫ネットで成虫の飛来を防ぐ
- BT剤(STゼンターリなど)の使用もおすすめ
→ 有機農法でも使える安全性の高い生物農薬です

フタトガリアオイガ

フタトガリアオイガは、葉の裏にひっそり潜んで食害する毛虫です。
体が緑色で目立たず、最初はなかなか気づかないこともあります。
被害の特徴
- 葉の裏を食べてスケスケになる
- 成長点近くの葉にいると、株全体の元気がなくなることも
- ふんがポロポロ落ちていたら、葉裏をチェック!
対策方法
- 幼虫を見つけたら、そっと捕まえて処分
- 葉裏の観察をこまめに行いましょう(特に朝の時間帯がおすすめ)
- どうしても手で捕れない場合は、天然成分の殺虫剤やBT剤の使用も検討を

まとめ
オクラは、暑さに強くて虫にも比較的強い、初心者向けの頼もしい野菜です。
✔ タネからでも苗からでも育てやすい
✔ 水やりと追肥をこまめにしてあげる
✔ 小さめで収穫すると柔らかくておいしい!
夏の家庭菜園にぴったりのオクラ、ぜひご家庭でも楽しんでみてくださいね。
