野菜の育て方

【初心者でも安心!家庭菜園で楽しむ】ズッキーニ栽培ガイド

家庭菜園で育ったズッキーニの収穫写真
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夏野菜として人気の「ズッキーニ」は、見た目はキュウリに似ていますが、カボチャの仲間です。家庭菜園でも比較的育てやすく、次々と実がなるため収穫の喜びを味わいやすい野菜です。

この記事では、初心者の方にもわかりやすく、ズッキーニの育て方を詳しくご紹介いたします。

ズッキーニの基本情報

  • 科目:ウリ科
  • 栽培スタート:タネ、または苗から
  • 生育適温:20〜30℃
  • 適した土壌pH:6.0〜7.0
  • 連作障害:あり(同じ場所で育てる場合は2〜3年あける)
  • 特徴
    • 高温を好み、特に昼間の気温が高い時期に成長が旺盛
    • 実が早く収穫でき、夏の定番野菜として人気
    • 肥沃で排水性の良い土壌を好む

※ズッキーニは高温期に強いので、特に温暖な地域での栽培が得意ですが、冷害には弱いので霜が降りる地域では注意が必要です。また、同じ場所での栽培は2〜3年程度の間隔を開けると病害虫のリスクが減ります。

栽培スケジュール(東海地方基準)

作業内容時期
タネまき4月上旬〜4月下旬
植えつけ4月下旬〜5月中旬
収穫6月上旬〜7月下旬

温暖な海沿い地域では若干早めに始めるのがポイントです。

育てやすいズッキーニの定番品種

グリーンゼブラ

特徴:鮮やかな緑色に黄色い縞模様が特徴
育てやすさ:初心者向け
収穫量:安定して多収

ジューシーでさっぱりした味わいが特徴。サラダやグリルにぴったりです♪

ゴールドラッシュ

特徴:黄色くて甘みが強い、フルーツ感覚で楽しめる
育てやすさ:初心者向け
収穫量:安定して多収

鮮やかな色が食卓を華やかに彩り、見た目も美しい。甘みが強く、加熱調理でもその美味しさを発揮します🌟

ブラックビューティー

特徴:濃い緑色の実が特徴で、やや大きめ
育てやすさ:中級者向け(害虫対策が必要)
収穫量:多め

深みのある味わいで、炒め物やピクルスに最適です。少し手間をかけて育てる価値があります

土作り

私が野菜を育てるときに一番大事にしているのが「土作り」。

step1『作付けの2〜3週間前』

石灰を使って土の酸性度(pH)を6.0〜7.0に調整します。

ズッキーニはアルカリの土が苦手なので、石灰のまきすぎに注意

step2『作付けの2〜3週間前』

ふかふかの土を作るために、しっかりと堆肥を入れて耕します。

step3『作付けの1週間前』

元肥を入れて、土に必要な養分(窒素、リン酸、カリウムなど)を補います。

※肥料の入れすぎには要注意!

step4『作付け直前』

高畝にしてマルチを張るのがベスト。私はこれをやるようになってから病気の発生がぐっと減りました!

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植え付け方法

苗の選び方

  • ズッキーニは、根がしっかり張っている苗を選びます。
  • 葉が元気で健康的なものを選ぶことが重要です。苗が小さすぎると育ちが遅くなる可能性があるため、1〜2枚の本葉がついているくらいが理想です。

植え付けの時期

  • ズッキーニは霜の心配がなくなった後、気温が20〜30℃の間で安定している時期に植え付けます。一般的には5月中旬〜6月初旬が最適です。特に東海地方では、霜が降りる心配がなくなった後が植え付けのタイミングです。

植え付けの深さ

  • ズッキーニは浅植えが推奨されます。根の発育を良くするために、苗の根元部分が土から少し出るくらいの浅さで植えましょう。深く植えすぎると、根の通気性が悪くなり、育ちが悪くなることがあります。

株間の広さ

  • ズッキーニは横に広がりやすいため、株間は70cm以上確保します。広めにスペースを取ることで、風通しが良くなり、病気のリスクを減らすことができます。また、株が広がりやすいので、隣の株と重ならないようにします。

支柱やネットの使用

  • ズッキーニは地面を這う性質が強いため、支柱やネットを使って支えることが役立ちます。特に収穫時に実が地面に触れず、病気にかかりにくくなります。支柱を使って、株を支えるとより安定した成長が期待できます。

ズッキーニの日々のお世話ガイド

追肥(栄養補給)

ズッキーニは生長が早く、実もどんどんつけるので、定期的な栄養補給(追肥)が欠かせません。

  • 1回目の追肥
     最初の実(第一果房)がピンポン玉くらいの大きさになった頃、株元から30cmほど離れた場所に追肥しましょう。
  • 2回目の追肥
     3つ目の実(第三果房)が同じくらいに育ったタイミングで、同様に追肥を行います。
  • 収穫期以降の追肥
     実が次々でき始めたら、2週間に1度を目安に追肥すると、次の実つきが安定します。

水やり

ズッキーニは水切れにとても弱い野菜です。特に暑い季節は、土の乾き具合に注意してあげましょう。

  • 土が乾いたら、たっぷりと水やりを。
  • おすすめの時間帯は朝のうち。日中の暑さで土の表面が乾きやすいため、朝の水分補給が肝心です。
  • 花が咲き始めてからは、水切れが実の形や品質に影響するので注意しましょう。

支柱立てとマルチ

ズッキーニは横に広がる性質があるので、倒れたり茎が折れたりしやすいのが難点。そんなときは、ちょっとした工夫でしっかり支えましょう。

  • 支柱を立てて茎をやさしく誘引すると、風で倒れにくくなります。
  • 株元にはワラや黒マルチを敷くのもおすすめです。土の乾燥や泥はねを防ぎ、病気予防にもつながります。

人工受粉で収穫アップ

ズッキーニは受粉がうまくいかないと実が育たないことがあります。とくに虫の少ない都市部や雨の日などは、人工受粉がとても効果的です。

  • 朝早く(7~9時)に、開いた雄花の花粉を綿棒や筆で雌花の中心(柱頭)にやさしくトントンと移します。
  • 成功すれば、1週間ほどで収穫サイズまで育ちます♪

収穫

  • 収穫時期:ズッキーニは開花から約40〜50日で収穫可能です。収穫するタイミングは実の長さが15〜20cm程度になった頃がベストです。
  • 実が大きくなりすぎると、皮が硬くなり食感が損なわれるため、早めに収穫することをお勧めします。
収穫のコツ
  • 収穫する際は、ナイフやハサミで軸を切るようにしましょう。手で引っ張ると、株を傷めてしまうことがあります。
  • 朝収穫をすると、ズッキーニの味がフレッシュで甘みが増すと言われています。特に朝は水分が豊富で、よりジューシーなズッキーニが収穫できます。

ズッキーニの連作障害とコンパニオンプランツ

連作障害

ズッキーニもトマトと同じく、同じ場所で毎年栽培すると連作障害が発生しやすくなります。ズッキーニはウリ科の植物で、同じ場所で何年も育て続けると土壌中に病原菌が蓄積し、病気や害虫が発生しやすくなります。これを防ぐためには、3年から4年の間隔を空けて、同じ場所で栽培しないことが推奨されます。

  • 連作障害を防ぐための対策
    • 毎年栽培場所を変える
    • 土を肥沃に保つために、堆肥有機肥料を適切に施す
    • 土壌改良を行い、病害虫を予防する

コンパニオンプランツ

ズッキーニは他の植物との相性を考慮することで、害虫対策成長促進が期待できます。特に相性の良いコンパニオンプランツを選んで一緒に栽培すると、より効果的に育てることができます。

  • おすすめのコンパニオンプランツ
    • バジル
      バジルはズッキーニと相性が良く、害虫の予防に役立ちます。バジルの香りが虫を遠ざけ、ズッキーニの葉を守ります。また、バジルとズッキーニを一緒に育てることで、互いの味を引き立てる効果も期待できます。
    • マリーゴールド
      マリーゴールドは根から放出される物質が、土壌中の害虫を駆除します。ズッキーニの近くに植えることで、害虫の防止にもつながります。
    • トウモロコシ
      トウモロコシは背が高く、ズッキーニに日陰を作り、直射日光を避ける役割を果たします。また、トウモロコシとズッキーニを一緒に育てることで、自然な支柱としても活用できます。
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ズッキーニ栽培のよくあるトラブルと対策

トラブル原因対策
花が咲いても実がならない受粉不足人工受粉をしてみる
実が曲がる・変形する水分不足、受粉不良水やりの見直しと受粉
葉が黄色くなる肥料切れ、水分過多適切な追肥、排水対策
葉や実に小さな虫がつくウリハムシ、アブラムシ見つけ次第取り除き、虫よけネットも活用
注意点

ウリハムシやアブラムシは他の夏野菜にも被害があるので、早めの対応を

ズッキーニ栽培の魅力

ズッキーニは1株でもたくさん収穫できる、初心者にも育てやすい野菜です。水やりと受粉に少し気をつければ、夏の間じゅう収穫が楽しめます。

炒め物やグリル、スープなど、料理の幅も広く、家庭菜園にはうれしい存在です。ぜひ、今年の夏はズッキーニ栽培にチャレンジしてみてくださいね。

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いろはに農園
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駆け出しブロガー
野菜栽培歴3年の30代専業主婦。 おばあちゃんの畑を借りて、 家族で野菜作り! 野菜の情報を皆様にお届けすべく、日々奮闘中です。
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