野菜の育て方

【初心者でも安心!家庭菜園で楽しむ】秋播きダイコン栽培ガイド

大根の収穫
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こんにちは、いろはに農園のいろはにです。
毎年冬になると、おでんやお味噌汁に欠かせないダイコン。
そのおいしさを畑から楽しみたくて、今年も栽培に挑戦することにいたしました。

この記事では、土づくりから収穫までの流れをひとつずつ整理しながら、家庭菜園でも安心して取り組めるポイントをお伝えしてまいります。無理のないペースで、一緒に畑時間を楽しんでいただけましたら嬉しく思います。

ダイコンってどんな野菜?

基本情報と特徴

  • 科目:アブラナ科
  • 栽培スタート:タネから(直播きが基本)
  • 生育適温:17〜20℃
  • 適した土壌pH:5.5〜6.5
  • 連作障害:発生しやすいので、同じ場所では3〜4年あけると安心
注意点

※地域の気候によって栽培スケジュールが変わるため、地元の気候に合った時期を事前に確認してね。

畑の準備と土づくり

ダイコンは根を深く伸ばすため、 30〜40cm以上の深耕 が必要です。
石や固まりを取り除かないと「又根」や「曲がり」の原因になります。

step1『作付けの2〜3週間前』
酸性度(pH)調整

ダイコンは弱酸性から中性の土を好みます。

土壌が酸性に傾いている場合は、石灰をまいてpHを5.5〜6.5付近に整えておきましょう。

step2『作付けの2〜3週間前』
堆肥投入

根がまっすぐに伸びるためには、ふかふかの土づくりが大切です。堆肥をよく混ぜ込み、深めに耕しておきます。

注意点

土が硬かったり、石があるとダイコンは真っ直ぐに育たなくなるので注意しましょう。

step3『作付けの1週間前』
元肥投入

元肥としてバランスよく肥料を施します。とくにリン酸やカリウムを意識すると、根の発育が良くなります。

※窒素を入れすぎると葉ばかり育ち、根の肥大が不十分になるので注意しましょう。

step4『作付け直前』
畝立て

水はけを良くするために畝を立てます。ダイコンは直根性で深く伸びるので、しっかりとした深さを確保できるようにしておきましょう。

いろはに農園オススメのダイコン品種

耐病総太り(初心者にオススメ)

特徴

  • 病気に強い:萎黄病や軟腐病などの病害に対する耐性があり、安定した収穫が期待できます。
  • 形が揃いやすい:根の形が均一で、見た目にも美しいダイコンが育ちます。
  • 甘みが強い:肉質がやわらかく、甘みがあり、生食や煮物に適しています。

栽培のポイント

  • 播種時期:春と秋の両方に対応可能ですが、秋播き(8〜10月)が特におすすめです。
  • 土壌準備:石灰でpH調整を行い、堆肥や元肥を施して土をふかふかに整えます。
  • 間引きと管理:発芽後は間引きを行い、風通しを良く保つことで病害の発生を抑えます。

直播きの時期と方法

播種時期

  • 春まき:4〜5月
    春に播く場合は、気温が安定してきた時期を選びましょう。土が十分に温まっていないと発芽が遅れることがあります。
  • 秋まき:8〜9月
    秋播きは寒さが本格化する前に根を太らせるのがポイントです。暑さの残る時期に播く場合は、乾燥対策や日よけで発芽を助けましょう。

適温

  • 発芽期:約25℃前後
    タネがしっかり発芽するためには、土温が20〜25℃程度あることが望ましいです。
  • 生育期:約17~20℃
    生育期の適温を守ることで、根がまっすぐ太りやすく、病害虫のリスクも抑えられます。

直播き方法

畝立て

水はけを良くするために畝を高めに作ります。幅60〜70cm、深さは20〜30cmが目安です。

穴あけと直播き

株間25〜30cmを目安に穴をあけ、タネを3〜6粒ずつ播きます。

覆土

タネの上に1cm程度土をかぶせ、軽く手で押さえて鎮圧します。

ポイント

土がふわふわだと発芽時にタネが土の中に沈みすぎるため、軽く押さえるのがポイントです。

灌水と乾燥防止

タネが流れないように優しく灌水します。

ポイント

乾燥しやすい場合は、不織布やマルチで覆って保湿しましょう。

発芽までは土が乾かないよう、朝晩の様子を見て軽く水やりします。

発芽後の管理

発芽したらマルチや不織布は取り除き、風通しを良くして苗が徒長しないようにします。

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間引き・追肥・土寄せ

間引き

本葉が2〜3枚になったら株間を広げて管理します。さらに本葉4〜5枚の頃には1本立ちにして、元気な苗を育てます。

追肥

間引きが終わったら、1㎡あたり約30gの少量の追肥を施します。肥料を与えすぎると葉ばかりが茂り、根の肥大が不十分になるため、量とタイミングには注意が必要です。

土寄せ

土寄せを行うことで根を安定させ、倒伏を防ぐことができます。雨の後や乾燥時に軽く土寄せをすることで、根の品質向上にもつながります。

害虫対策(有機・無農薬向け)

ダイコンは比較的育てやすい野菜ですが、苗が小さいうちはアブラムシや青虫などの害虫に注意が必要です。有機・無農薬栽培では、化学農薬に頼らず、物理的・手作業・工夫で対策します。

防虫ネットで苗を守る

  • 苗が小さいうちは、防虫ネットをかけることで害虫の侵入を防ぎます。
  • 通気性の良いネットを選ぶことがポイント。

手で取り除く

  • アブラムシ:葉の裏や茎の付け根に集まるため、指やブラシでやさしく払う。
  • 青虫やヨトウムシの幼虫:葉をかじるので、見つけ次第手で捕殺する。

コンパニオンプランツや土の工夫

  • ニンニクやネギを近くに植えると、害虫を遠ざける効果があります。
  • マルチや敷きワラで土を覆うと、ヨトウムシなどの幼虫が土中から出てくるのを防ぎ、葉の被害を減らせます。

よくあるトラブルと対処法

症状原因対策
又根・曲がり石や固まり、浅耕深耕し、石を取り除く
割れ急激な水分変化、肥料過多水やりを均一に、肥料を控えめに
空洞(ス)気温変化や遅収穫適期に収穫する

収穫と保存方法

ダイコンの収穫適期は、春まきであれば播種から約60〜70日、秋まきでは約80〜100日が目安です。首が土から出てきて葉の生育が落ち着いた頃が、根が十分に太ったタイミングになります。

収穫後は保存方法にも工夫が必要です。基本的には葉を切り落とし、風通しの良い冷暗所で保管します。さらに長期保存をしたい場合は、以下の方法がおすすめです。

  • 新聞紙に包んで段ボールなどに入れる
  • 土中保存で温度や湿度を一定に保つ

いろはに農園の保存方法

いろはに農園では、土中保存をオススメしています。

私のようなズボラさんでも簡単にできて、しっかり保存が可能です。

実際に私が行っている方法は、葉を切り落としてそのまま土に埋めて放置するだけ
とても手軽に冬の間もおいしいダイコンを楽しむことができます。

葉を切り落とす前のダイコン
葉を切り落とす前のダイコン
葉を切り落とした後のダイコン
葉を切り落とした後のダイコン

ダイコン栽培のよくある質問(FAQ)

Q
Q1:タネまきの時期はいつが良いですか?

A1:春まきは3〜4月、秋まきは8月下旬〜9月中旬が目安です。秋まきのほうが病害虫が少なく育てやすい傾向があります。また育てやすい品種も違うので注意してね。

Q
Q2:間引きはなぜ必要なのですか?

A2:間引きをしないと株同士が競り合い、太いダイコンに育ちません。生育ステージごとに間引きし、最終的に25〜30cm間隔に1本立ちにします。

Q
Q3:どんな土づくりをすればいいですか?

A3:根がまっすぐ育つためには、耕しを30cm以上と深めに行うのが大切です。石や硬い土の塊は取り除き、元肥は控えめにしておきましょう。

まとめ

直播きのダイコン栽培は、
「深い土づくり」→「適切な間引き」→「タイミングを守った収穫」
この3つを意識すれば、ぐんと成功に近づきます。

娘と一緒に育てるダイコン、収穫の喜びを楽しみに進めていきたいと思います。

いろはに農園より。

ABOUT ME
いろはに農園
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駆け出しブロガー
野菜栽培歴4年(2021年~)の30代専業主婦。 おばあちゃんの畑(約400㎡)を借り、娘とともに家庭菜園を楽しむ主婦です。トマト、タマネギ、ダイコンなどを中心に栽培し、写真と実測データを交えた実践的な育て方を発信しています。
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